私を傷つけたくなった貴方へ

十代の時、

他人の悪口を書いたことがある。

人生で一度だけ。

 

ネットとかまだなかったけど、

学校で。

 

裕福で、かっこよくて、

楽器が上手くて。

私が持ってない、

絶対に得られないと思った全てを

持ってた人。

 

そんな人が、

だるそうにかっこつけて、

すかしてる姿が、

私には耐えられなかった。

 

……ううん。

ただ羨ましかったんだと思う。

 

夢を見ることが出来なくて、

羨む気持ちすら持てなかった私が、

初めて妬ましく思った瞬間だった。

……たぶんね。

 

彼は傷ついてた。それなりに。

犯人探しもしてた。

私のことは、疑わなかったよ。

友達だったから。彼にとっては。

 

あやまることは、出来なかったよ。

だけどずっと眩しくて、眩しくて。

何十年もひっかかったまま。

 

今さらあやまることは、もう出来ない。

自己満だから、それは。

覚えてもない相手に謝られて、

急に記憶掘り起こされたって、

ただの迷惑だから。

 

だから私はこれからも、

あの記憶を十字架として、

ずっとずっと背負ってく。

 

二度と繰り返さないために。

 

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私を傷つけたくなった貴方へ。

 

貴方も今、

傷ついてることでしょう。

もしあやまりたかったら…

今ならあやまってもいいよ。

 

貴方も傷つきやすいよね。

だから貴方なら許すよ。

 

あやまらなくてもいいけど…

二度とやっちゃいけないよ。

つらいの自分だから。

 

あやまちの分だけ

十字架は増えるし、

それらを抱えて生きるには、

たくさんの努力が必要で。

 

だからたくさん踊ろうね。

なるべく元気に生きてこうね。