優さん

イベント準備中の6月、
大切な人の訃報にふれた。

 

杉本 優さん。
ピアニスト、作曲家。
たしか私の5歳くらい上、
近年は主に著名なCMの音楽制作に携わってた方。

 

出逢ったのは私が22歳くらい、
激しいバイト生活に明け暮れてた頃。
慣れないカフェライブで見かけた優さんは、
本当におしゃれでかっこよくて、
ピアノを弾く姿にすぐ夢中になった。

 

その音色選びが大好きで、
優さんのピアノに出逢いたくて、
数年の間あらゆる場所へ通ってた。

カフェやライブハウスはもちろん
公民館ホールでの紙芝居ライブ、
六本木の路地裏のあやしげなバー、
時には熱海の花火大会へついていったことも。

 

そう、いつも一緒だった友達とよく一緒に観てて、
遅れてきた青春みたいな楽しみもあった。
つらいばかりの毎日が
優さんのピアノで彩られる気がした。

 

同じTシャツ買って、
喜んだりもしてたっけ。
私が着ると全然イメージ違っちゃったけど。

一度ギャラリーでの展示を
優さんとふたりで見られた時、
お友達になったみたいで
とてもうれしかったっけ。
渋谷の雑居ビルだった。

 

全部かけがえのない思い出。

 

それから数年経って、
優さんの活動が制作中心に移ってからは、
映像やCDで活躍を知るばかりで、
逢える機会もなくて、
連絡も年始のご挨拶くらいだったけれど。

それでもずっと心の真ん中にいる
大事なアーティストで。


音楽が学びたくて学びたくて
でもできなかった私にとって、
優さんは大きな憧れだった。

 

2年前だったっけ。
久しぶりのライブ、行けなかったこと
今は本当に後悔してる。
デモCD送ってもらってたのに、
まともな感想も送れなくて。
ライブのお知らせをくれなかったことばかり、
ずっと気にしてた。

 

もっと伝えればよかったって、
うざいくらい話せばよかったって、
biceの時に思ったことじゃないか。
なんでおれはまた繰り返したんだろう。
今は悔しくて仕方ない。

 

でもこれからも優さんの音楽を
日々当然のように聴き続けるから…。


月並みな言葉のようだけど、
音楽は永遠だから。
作品が聴かれ続ける限り、
消えてしまうことはないから。

 

だから今夜も聴くんだよ。
今は抱えきれない感情たちを
美しいピアノの音色に託してみるよ。
空虚な心がメロディで満たされていくみたい。

 

ありがとう。
今はなによりありがとう。
優さん、また逢いたいよ。

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