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1508の帰郷

ここで暮らし始めて、初めて実家に泊まった。
体に優しげなカレーを作ってもらった。
大きすぎる寒天であんみつを食べた。
3人の食事がうれしかった。

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ふとんがやわらかかった。
懐かしい静けさはとても心落ち着いた。
でも肌寒かったからか、眠りは浅かった。

 

朝ごはんを食べて、早いうち出かけた。
初めてのおはか参り。
どこにあるのか、あるのかどうかすら知らなかった場所へ。

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また雨が降ってた。
ひどくさみしげな場所に見えた。
けれど無縁仏に家族が3人も来るなんて、
父は意外にも幸せな人なんじゃないかと。
そう思ったり。


でも母がおはかの場所がわからなくなって、
縁がないのは私たちだとみんなで笑った。

 

手を合わせた。
合わせてみても、

なにを思えばよいのかわからなかった。


懐かしい顔より明るい顔が浮かんだ。
走り回ってる姿、
向かいで同じものを食べてる姿、
私を抱きしめるような仕草。
全部お父さんができなかったこと。

 

ひとり傘をさして、
しばらく立ちつくしてみた。
くもり空を見てた。
哀しい気分と明るい気分になれた。
お父さんと話してるような時間だった。

 

帰路の途中、3人で少し思い出話をした。
「時間があって好きなことできるなら絵を描きたいと言ってた」
姉が教えてくれた。

「おはかに来ようと思ったのは、
笑い方がお父さんに似てるって
自分で思ったから。」
写真を見せたら、姉がうなずいた。

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街を移動して、レトロな喫茶店へ。
3人で食事をした。
モンジュースもエッグトーストも
とてもおいしかった。
お父さんの話はもうしなかった。
チョコバナナパフェは甘すぎた。

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姉がとても楽しかったと言った。
母がまた来てねと言った。
「今度来たらストロベリージュースにロースハムトーストがいいな」と私は言った。
雨はもうやみそうだった。

 

友達の発表会を見て、買い物をして、
ひとりの街に帰った。
今夜はきっとひとりじゃいられない気がした。

 

家事をして、ギターを弾いた。
硬くなった指先が心地よくて、
ずっと弾いてた。
また雨が降ってた。
眠らなくていいような気がした。

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